万年筆インクの耐水性

アメリカで1990年代に大ヒットしたTVコメディーシリーズ「サインフェルド」のエピソードに、主人公のジェリー・サインフェルドが日本のテレビにコメディアンとして出演し、出演料を小切手で受け取るというのがある。

小切手の額面は1枚たったの12セントで何百枚もあり、万年筆で一枚ずつサインしてるうちにジェリーは手が攣ってしまい、あげくに入金するために雨の中を小切手の束を持って出歩くと小切手が濡れてインクが流れてしまう。

このエピソードは日本人も絡めててけっこう笑えるのだが、現実世界でインクが流れてしまった悲喜劇って起こるのだろうか。

そこでいろいろググってみたが「耐水性を調べる」と称して万年筆で書いた紙をわざと水に浸けてる人たちはたくさんいた。でも意図せず手帳が濡れてインクが流れてしまったと!いう経験談は一つも無かった。

実のところふだんは万年筆で書いた手帳を抱いて海に飛び込みでもしないかぎりこういう事は起きそうにない。なので耐水性が問題になるユースケースは雨に濡れる可能性がある郵便に絞られてくる。アメリカだと前述の小切手、日本だと年賀状などだ。

自分の場合、小切手はせいぜい年に数回書くだけだし、年賀状に至ってはアメリカ住んでから書いた記憶が無い。なので濡れる可能性があるのは特殊な場合でその際だけ耐水性インクを使うか他の耐水性のある筆記具を使えば良いように思えてきた。