英語でアポカリプティックという言葉がある。「来たる災害の」とか「世界の終末的な」と言う意味の言葉だ。
アポカリプティックな考えをする人というのはアメリカには一定数いて、政府や外敵から自分と家族を守らなければならない日は必ず来るんだ。だから銃を持たないとならない、みたいな素っ頓狂な事を真面目に主張する。
実はそういうアポカリプティック思考なアメリカ人の友達がいるのだが、こいつがしばらく前にビットコインに全財産をつぎ込むと言い出した。
話を聞くと、邪悪な政府がコントロールし、いくらでも印刷できる貨幣はいつか崩壊する。一般大衆が管理するビットコインこそ貨幣制度のあるべき姿なのだそうだ。
自分はそういうイデオロギーを装った議論には原則かかわらない事にしている。だがそこはやっぱり昔からの友達なので、そんなの建前で暴騰するビットコインで億万長者になりたいから言いつくろってるだけだろ。と指摘した。すると案の定「それのどこが悪い!」とキレていたが財産ビットコイン化計画はそれ以上進めなかったようだ。
アメリカ人に時折いる、政府の弾圧とか貨幣制度の崩壊とか常軌を逸したアポカリプティックな前提を行動の理由にする人は、実はどうしても銃を持っていたい、とかなんとしても億万長者になりたい、と言った幼稚な心理が透けて見える事が多い。
自分はそういうのを密かに阿呆カリプティックと呼んでいる。