メキシカン料理にブリートというのがある。スペイン語だがアメリカのメキシカン料理なのでブリートという日本語は英語由来だと思う。英語だと最初の音はブよりバに近くて「バリート」が近い。
この「ブとバの中間でバに近い音」は乗り物の「バス」とか「バター」の発音と同じだ。「バズる」の「バズ」も同じだ。なのにブリートはブになる。
これにはいろいろ理由があるようだが、同じ外来発音が日本語に入っていくとブになったりバになったりする。なかなかおもしろい。
ところで先日ツィッターで「コーヒー」って日本語は発音が間違ってるというツィートを見かけた。
言葉は人がやり取りするもので理解し合うために相手がわかる言葉で話す。日本語で「コーヒー」はみんな同じものを思い浮かべる言葉だ。英語で暮らす自分でも日本語だったら胸張って「コーヒー」でいいと思う。
これは逆のケースでも同じだ。アメリカの日本文具・アニメファンの間には日本語が浸透している。そして彼らに取り込まれた日本語は元の発音とかけ離れた言葉になっている。
例えば日本のメーカーで「ブングボックス」というのがある。アメリカ人には「バングーボックス」と言わないと伝わらない。
パイロットのインクに「紫式部」や「孔雀」と言った商品があってアメリカでそのままの名前で売っている。これも「シッキーブー」とか「クウジャクウ」になってしまう。自分も英語喋る時はそう発音するようにしている。さすがにちょっとこそばゆいけど。
唯一アニメ系外来語の「ヘンタイ」は特別だ。ほぼそのままの発音と意味で英語で通用する。日本のヘンタイは言葉の壁を越え世界に羽ばたいてしまったのか。