日本の電子書籍を試す
日本のITとかマーケティングとかいろいろ知りたい。だがネットさまよってるだけでは効率が悪いので、日本のアマゾンで電子書籍を買えるようにした。
Nexus7のタブレットを一つ日本語キンドル専用にした。面白そうな本もいくつか見つけた。数冊買って読んでみた。
海外から日本の電子書籍がワンクリックで買えるようになってなんとも便利だ。だけど、アメリカのアマゾンとは世界が違って戸惑った事がある。
紙媒体向けのままのフォーマット
グラフやチャートが多い本で、紙媒体のページをそのまま見せるフォーマットにでくわした。ページが全部表示されて字が小さくて読めない。各部を拡大して読まないとならない。
アメリカでも一昔前にキンドルが行き渡る前はこんなのが多かったが、これは最近発行された新刊だ。 今どきアメリカでこんな電子書籍だしたらボロクソなレビューがつくのに、日本ではこれもありなのが驚きだった。
驚愕のアマゾンジャパン・Kindleアダルトストア
日本でよく読まれてるキンドル本って何よ、とアマゾンのKindleストアを開けてみた。
ベストセラーのカテゴリーなのに「アダルトを表示する」というリンクがあるのに驚いた。 アメリカのアマゾンKindleストアにはそんなもの無い。
でもそこはそれ、やっぱりちょっとアダルトも見てみたいよね。だからリンクをクリックした。なるほどアダルト本は警告表示とかでるのね。 で、もういいやとアダルト表示を消そうとした。 えっ、消せないじゃんか。
まともなアメリカの会社でアダルト表示があるページを開けて見てたらけっこう簡単にクビにされるんだが。だれか消し方教えて下さい。
アメリカと違うのはなぜだ
アメリカで電子書籍が受け入れられるために読みにくいフォーマットは駆逐された。本をよしとするアメリカ人口は教養があり倫理観を持っている。アダルト本がベストセラーに表示されるような電子書籍配信システムだったら絶対に受け入れなかったろう。
アメリカの出版社はほとんどが電子化を終えている。IT関連の技術書籍もオライリー、Pragmatic Bookshelf、PacktPubなどが アマゾンだけでなく自社のサイトでもどんどん販売し、毎日のように半額セールのメールを送ってくる。電子書籍だからすでに安いのにさらに半額、そして便利。だからどんどん売れる。
セス・ゴーディンは「在庫を無くす電子書籍化の波は中小出版社が伸びるチャンスだ」、と言っていたが、アメリカでは実際その通りになりつつある。
日本ではKindleが受け入れられるためにはこうならざるを得なかったのか。それともまだ受け入れられる途上なのか。