アメリカでは最近、分野によってはソフトウェアの人材が払底してきている。仕事で大規模なオラクルDBを扱っている友達がPL/SQL人材を雇おうとしたら年俸1500万円とふっかけられたと嘆いていた。
1500万円だよ1500万! すごいな。
レガシーは高いよ
自分も逆の立場で似たような経験がある。しばらく前、年代物のCOBOLソフトを解析して、違うOS・言語で同じ入出力のプログラムを書いてくれ、というプロジェクトが短期契約で来た。かなり高額な見積りを出したが...
なんとかまいませんすぐやってください、となった。
メインフレーム由来のCOBOLプログラムはPC上で走るやつでもEBCDICという知ってる人が少ないエンコーディングのファイルを読み書きする。さらにファイルのフォーマットはプログラムを読まないとわからない。フォーマットというのはレコードフォーマットだけでなく古いプログラムにありがちな、このフィールドの値で他のフィールドの意味が変わったり、とかまで含めてだ。
そのためにはCOBOL文法やフォーマットの定義がある程度わからないとならない。 でも今どきそういう経験がある人材は履歴書かき集めてもいない。 いや、自分も無かったけどさ。
組み合わせソフト開発と産業人口
ソフト開発にはおおまかに二通りあって、一つはすでにある物を組み合わせる仕事と、もうひとつは組み合わせではできない世界だ。
前者は主流のフレームワークや言語の知識があればできる。ある意味だれでもできる。極端な話、ネットさえあればググればできる。だから質の良い安価な労働市場のインドとかでどんどんできちゃう。
一昔前、オフショアが流行ってアメリカの企業はどんどん国内のプログラマーを整理した。ソフトウェア産業はもてはやされなくなりコンピューターサイエンスのキャリアを目指すアメリカ人の若者は激減した。
かたやオフショアが流行る前に現役プログラマーだった人たちはマネジメントに進んでプログラミングから離れていたり、引退して派手なアロハシャツと短パン姿でどっかで気楽に過ごしている。
自分は日本で働いたことは無く、今の状況もあまり知らない。だがアメリカではプログラマーの需給はかなりアンバランスで分野によって真空地帯があちこちにある状況だと思っている。