また出張でドイツに来ている。
アイスランドの噴火のおかげでこの出張はお流れになってくれるかと思ったが甘かった。ドイツに来る出張はスペイン、スイスとまわる事になっているのでこれからマドリッドへ向かう。
今回、旅費を安くあげようと旅行代理店がいろいろやってくれて、サンディエゴからダラス経由でフランクフルトへ飛び、そこから新幹線に3時間乗ってミュンヘンへ行く事になった。
新幹線も乗り心地はそこそこだし、電源つきなのでノートパソコンをずっと使える。 これは良かったのだけど疲れているからか時差ぼけからかこの新幹線の中でパスポートを紛失してしまった。
今思えば、車内で落としたのは確実でもっと落ち着いて探せば見つかったと思うのだけど、紛失に気がついたのが降りる駅についてからだった。なのであせってそこまで気が回らず、それに思いたったのはあきらめて降りて列車が行ってしまってからだった。
地平線の彼方へ時速200キロで消えていく列車の後を走って追いかけたい気持ちだったけど、思いとどまり、駅構内から携帯電話(ブラックベリー)でインターネットを見てみた。 すると幸いな事にミュンヘンにはアメリカ領事館があるのだ。
わらにすがる思いで電話を掛けてみるとそういう緊急の場合には代わりのパスポートを発給してくれると言うではないか。 ただその日はもう閉まるし、翌日は月最後の水曜日なので休みだと言う。
訳のわからない休みがあるのはいかにもお役所という感じだけど、とにかく翌々日の朝一番の予約を取った。 行ってアメリカ人である事を証明すればパスポートを発行してくれると言うのだけど、そこはお役所、本当にそうなるのか確信が持てない。 最悪の場合マドリッドとチューリッヒ行きはあきらめる事になるかもしれない。
実際に翌々日に行ってみたら警備が厳重で入るのに時間が掛かったが、中に入って書類に記入し、アメリカ国民である証拠の帰化証明書を見せたらあっさりと2時間も掛からずにパスポートを作ってくれた。
日本領事館には絶対にこんな事期待できない。ドイツでの会議のために集まった他の国の人たちも驚いていた。
アメリカ人になっといて良かったと今回しみじみ思いました。